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幾島 毅
JAERI-M 9165, 68 Pages, 1980/11
ブロック型燃料の高温ガス炉炉心の地震応答計算プログラムSONATINA-1を開発した。計算モデルでは、ブロックは剛体として扱い、ダウェルは水平方向拘束、ロッキング運動不拘束とした。クーロン摩擦が、ブロック間およびダウェルピンとソケット間に生じるものとする。衝突は、バネーダッシュポットによってモデル化した。本報告は計算プログラムSONATINA-1の計算式、計算プログラムの説明、入力形式、例題から構成されている。
幾島 毅; 石塚 宏*; 井出 郎*; 早川 均*; 新貝 和照*
JAERI-M 7727, 30 Pages, 1978/07
本報告は1コラム耐震試験と解析について述べたものである。多目的高温ガス実験炉の炉心要素である1コラムの1/2縮尺模型を振動台上に設置して、正弦波、地震波、ビート波およびステップ波によって、入力加速度で100~900gat、入力周波数域で0.8~15Hzの範囲で振動試験を実施した。得られた結果は以下の通りである。(1)コラムは非線形共振特性を有し、跳躍を伴った履歴現象示す。(2)コラムの振動特性は柔らかい非線形ばねによって連結されたはりと同じである。(3)コラムの共振周波数は入力加速度の増加に従って下降する。(4)衝突力は入力加速度およびギャップの増加に従って増加する。(5)試験結果と解析とが良好な一致をみた。なお、本報告はBNL-NUREG-50689発表論文に加筆したものである。
幾島 毅
日本原子力学会誌, 20(1), p.48 - 55, 1978/01
被引用回数:0高温ガス炉の炉心は黒鉛を主要構成材料として形成され、高温、高熱勾配、10n/cm程度の高速中性子束の環境下で使用される。この炉心の応力解析には、炉心内の黒鉛の挙動:熱膨張、照射寸法変化、照射クリープ、異方性、物性値の温度と照射量との依存性を考慮しなければならない。本報告は、以上の観点に立って、高温ガス炉燃料と黒鉛構造物の応力解析に関するものである。内容は、(1)応力解析法では解析的方法と有限要素法とによる解法について、(2)計算プログラムでは、この分野の計算プログラムの現状と比較を行い、(3)応用例として、原研の多目的高温ガス炉で実施された例について述べ、応力解析結果の問題点について論じたものである。
幾島 毅
日本原子力学会誌, 20(11), p.829 - 834, 1978/00
被引用回数:0本報告は、炉心設計における多孔型高温ガス炉燃料の温度計算を単純化するための等価熱伝導率について述べたものでる。形状が複雑な多孔型燃料の温度計算では、2次元または3次元体系として計算しなければならない。しかし、等価熱伝導率を使用することによって1次元計算とすることができる。燃料と冷却孔とが2対1の割合で規則正しく三角配列された燃料要素において、対称条件から決まる周辺断熱の最小三角形状ユニットセルを考える。このユニットセルの燃料孔と冷却孔との間の黒鉛減速材リガメントに等価熱伝導率の概念を適用して、ユニットセルを円筒状燃料モデルに置き換える。等価熱伝導率は、有限要素法によって求めたユニットセルの温度分布から得た。また、等価熱伝導率を得るための一般式を導いた。
幾島 毅; 平野 光将; 鈴木 邦彦; 倉重 哲男*; 黒木 修二*; 西条 泰博*; 田村 宣弘*
JAERI-M 6714, 39 Pages, 1976/09
実験炉基本概念設計のMARK-IとMARK-II炉心の最低Re数は約2600で、満足な熱特性ではなかった。このため、多くの炉心と燃料形態の検討をし、次の結果を得た。(1)中空形燃料では、制御棒価値を高くしてもよいならば、Re数を5000まで増加できる。(2)円環形燃料では、外側冷却材流路が層流になってもよいならば、Re数を5000まで増加できる。(3)セミピン形燃料では、燃料ブロックが高温になってもよいならば、Re数を10000まで増加できる。このように、高いRe数を得るには何らかの犠牲が生じる。よって、第1次概念設計のMARK-III設計では、基本概念設計に引き続いて、低い制御棒価値で、冷却材流路で層流が生じない、しかも低いブロック温度となるような調和のとれた設計が保持された。しかし、炉心内の燃料棒数をMARK-IIよりも少なくすることで、最低レイノルズ数を3580まで増加させることできた。
幾島 毅
JAERI-M 5880, 77 Pages, 1974/11
高温ガス炉の燃料は黒鉛を主要材料として構成されている。黒鉛は異方性材料であり、また高速中性子の照射によって寸法変化およびクリープ現象がある。よって黒鉛材料の応力解析のためには、これらの現象を考慮して行う必要がある。この目的のためおよび黒鉛以外の材料についても粘弾性応力解析ができるプログラムを作成した。このプログラムの特徴はつぎのとおりである。(1)照射寸法変化が取扱える。(2)遷移クリープおよび定常クリープが取扱える。(3)異方性材料が取扱える。(4)温度計算、熱応力、外荷重と変位、圧力による応力を独立にまたは組合せて計算できる。(5)計算は有限要素法の変位法によって行い、行列演算はSOR法によっている。(6)計算結果はプロッタによって図示できる。この報告書は計算プログラムの内容と入力および出力形式、および計算例について述べたものである。
幾島 毅
JAERI-M 5633, 35 Pages, 1974/03
多目的高温ガス冷却実験炉の予備設計が1971年に終了し、1973年から概念設計が開始された。これに従って、炉心設計が見直されることになり、このための作業が1972年から開始された。この作業は燃料単位格子の核特性、熱・強度特性、実験炉炉心体系の選定および実験炉炉心の特性解析を含むものである。本報告はこの作業のうち燃料単位格子の熱・強度特性、炉心体系および燃料設計に関するもので、内容は(1)燃料単位格子の熱・強度特性(2)炉心体系計画、(3)実験炉炉心体系設計例、(4)実験炉燃料要素設計例である。これらの資料はブロック状燃料要素から構成された高温ガス炉の炉心体系および燃料設計に有用なものとなろう。